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どうなる?鈴鹿の林道
鈴鹿山系に限らずとも首を傾げる治山工事が行われている山域は全国で少なくない。
鈴鹿へ足を向ける人々にとって茶屋川流域にそびえ立つであろう第二永源寺ダムも去ることながら、実に驚異と感じる林道建設計画がある。
甲津畑杠葉尾線と名称を持つこの林道、名の通り甲津畑町から杠葉尾町までを結ぶ26.3キロの林道工事。
甲津畑杠葉尾線計画図
「第2次永源寺町総合発展計画」より
発行:永源寺町 昭和61年4月
甲津畑の在所から渋川沿いに走る舗装された林道、ほんの数年前までは鳴野橋から対岸に渡った道はまだ未舗装であったが、いつの間にやらグングンと勢いよく伸び続けている。対岸の岩ヶ谷林道(千種街道)を歩いていると、その様がよく分かる。利用者と言えば、カクレグラに上がる登山者くらいのもの。
代わって反対の杠葉尾側は、神崎川に沿って遙か上部を走っている舗装道、ここもほんの数年前までは取水堰堤より上部はガタガタの未舗装道路であったが、歴史ある瀬戸峠道も寸断し、ガードレールも新調され、いよいよウソクラノ谷、ジュルミチ谷を遮る勢いである。
こちら側は林道が延びた事により、滋賀県側から天狗滝まで行くにも、さほど時間を要さず、釣り人や沢遡行、ハイカー、登山者様々なスタイルの人々が重宝している事も事実。ただ、それらの人々で、本当に有り難いと感じている者は一部であろう。
まあ、現段階では計画が見直しされ、事実上工事はストップしているが、いつ、また本格的に動き出すかもしれない。
この計画図を見て一番遺憾に思うのが、鈴鹿の奥座敷と湛えられる奥深い場所に林道が走ってしまう事。御金明神や上谷尻谷の大滝からイブネ、クラシという鈴鹿でも指折りの美しい風情が無くなってしまう事である。そうなれば私の楽園は永遠に一枚のカットとなってしまうのだろう。
うーん、想像したくない。
投稿:Blue-river | November 23, 2005 12:00 AM