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続・鈴鹿と山釣り

鈴鹿と山釣りを出版して二年が過ぎた。

読者の方々からは、続編の予定はないのかと、嬉しいお言葉をいただく事もあったが、私自身、もう一冊出版しようとは、全く思っていなかった。
確かに書き足りない事柄、書けなかった事柄は数多くある。しかしながら、すべてを書き記す事で自己を満たす事に意味があるのかと、自問自答すれば、その答えには少し曇りがあった。
永源寺第二ダムが建設される事により、変わり果ててしまう事が予想される鈴鹿の渓流。数少ないイワナ達もいよいよ限られた谷へ追いやられ、昔話となって語られてしまう。
そんな事を考えていると、何も触れたくないと、そう思い始めたものだった。
絶望的だったダム建設も計画決定の違法性をついた裁判で何と住民の逆転勝訴という何とも驚くニュースが飛び込んできた。

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005120800183&genre=D1&area=S20

建設は中止の可能性が極めて高くなった。この一言を聞いて、ホッとしたと同時に私の鈴鹿の谷への思いが、また一層深まり、また何かを書き記していこう、そんな風に自然に思えた。

我々にとっては、少し複雑な面もあるが、地元活性化という意味合いでは、必須であろう、携帯電話。
佐目町辺りまでは比較的、良好な電波状態であるが、それより先へ進むにつれ、ほとんど圏外状態である。もちろんながら谷間の奥では、携帯電話は繋がらない。
都会の騒がしさを逃れ、山や谷の風情に浸る時、隣のどこかで着信音でも鳴らされた日には、一気に冷め切ってしまうが、山奥での災難時には、これほど役に立つものはない事も事実。永源寺地区山間地域に市が無線基地局を設置しようかと、色々思案されているようで、永源寺地区も徐々に変わり映えしていくなと、しみじみしたものを感じる。私も賛成ながら山里、里川付近まで通信できれば、よいかという所感である。

http://www.bcap.co.jp/s-hochi/n051208.html


時代とともに変化する山や谷、そして民俗。色んな角度から鈴鹿を描いてみたい。



投稿:Blue-river | December 08, 2005 10:00 PM

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