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商売の神様

商売の街、大阪。

一月の九日(宵戎)十日(本戎)十一日(残り福)と三日間、商売繁盛の神様「えべっさん」で各戎神社が大いに賑わう。
大きく分けると、西宮神社、堀川神社・今宮神社で、西宮神社が全国の本家になるが、私は毎年今宮戎に足を運んでいる。
西宮神社では江戸時代から参拝(二百メートル先の本殿)の一番乗りを競う「開門神事福男選び」が行われている。
さすがは十日の本戎、景気回復を象徴するがの如く、本殿の境内は人という人でごった返していた。賽銭を投げ入れる事が出来る場所まで行くにも一苦労。お陰で銅鑼を叩けず仕舞であった。
両側には福娘が商売繁盛を祈願する参拝者の笹に神社から授与されるかつて「吉兆」と呼ばれた小宝を付けている。「吉兆」きっきょうとは本来、銭叺・銭袋・末広・小判・丁銀・烏帽子・臼・小槌・米俵・鯛等の縁起物を束ねたもので、笹に付けているのは当然ながら似せた作り物。「野の幸」・「山の幸」・「海の幸」を象徴したものらしい。
なぜ笹なのか
竹は古代から、文学、美術、能、民具など日本人の生活とは密接な関係を保っており、竹のもつ清浄さ、根強さ、節により苦難に耐え忍ぶ姿、冬も青々とした葉を付け、更に竹林の生命の無限性、旺盛な繁殖力など、そこに強い生命力と神秘性を感じとり、神霊が宿るとさえ信じられていた。竹に対する感性が、色々な神事に笹が用いられることになり、竹取物語のかぐや姫が、竹から生まれるのも同様の信仰から基づいたものであるらしい。

ebisu.jpgオフィスには、いつもこの笹を買っているが、自宅には神農に並んで屋台で置かれる「箒と笊」が恒例。このえべっさんの大きな顔が置かれた「箒と笊」、これを購入する時は、やはり大阪風。

あそこに掛かってるやつ、なんぼ? xxxxx円

同じもの、いや同じ店でも時間や日によって値段が違う。残り福の最終日が最もそうであるが、売り手の言う値段ですっと買う者も少なく、屋台の前では威勢よく値切りの価格交渉である。
まあ、縁起物であるので、あまり値切っても御利益がないのではと、私は適度なところで納得しているが・・・

この「えべっさん」が終ると、やっと本格的に一年の仕事が始まったと思う瞬間でもある。



投稿:Blue-river | January 11, 2006 08:02 PM

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