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鈴鹿名水『京の水』

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中日新聞で「伝説の水、飲まないで 山比古湧水から大腸菌検出」という記事に目が止まった。


秦荘町松尾寺、人里離れた山奥の宇曽川上流にある山比古湧水が七月の水質検査で大腸菌が検出され、同町が飲料禁止の看板を設置して注意を呼び掛けているとの事。水質検査は毎月行っており、これまで異常はなく、「酸性雨、シカやサルなどの糞によって汚染された可能性がある」と分析しているらしい。

分からない事はないが、それほどまでに急に変化してしまう自然の光景。平成十二年七月の水質調査では「カルキ臭がなく、色度や水温度も低い」といって太鼓判が押されたと滋賀報知新聞に記載されていた愛知川支流茶屋川に注ぎ込む枝谷から流れ出ている鈴鹿の名水、京の水は大丈夫なのだろうか。かつては伊勢から京を往路する商人、旅人などのノドを潤した命の水。ここのところ拡大化するシカ、カモシカ、イノシシなどの森林被害、鈴鹿でもシカの繁殖率は増加傾向にあるようで、谷間の奥で水浴びする光景はよく目にするが、それだけで水質汚染につながるかといえば少し疑問が残る。源頭に人的造作物がない源流や枝谷の水は自然浄化作用も優れているはず。

心配なのは第二永源寺ダムによる自然破壊の方かもしれない。京の水の場所はダム建設予定地の範囲からはずれているが、影響はないのだろうか。まぁ、地元の人々もこの名水は何かと重宝していると聞くので、それは心配ないと思うのだが。

渓の迸る清流をすくい、何とも清涼感溢れる思いでのどを潤す瞬間、新聞の記事を見て、源流であの時間を楽しむ事に少し躊躇いを覚えた。


投稿:Blue-river | August 18, 2005 11:37 PM

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